サンタクルズの北に巨大サンドダイクとベインストラクチャーが

Update 2004.3/27

 

 なぜ、サンタクルズで?

 ベインストラクチャーもサンドダイクも日本で見ることができます。それを、なぜ、西海岸で見なきゃいけないのでしょーか? それは一つはサンアンドレアス断層があるから(西海岸を代表する存在ですよね。やっぱ)だし、2つめはデカッッの! こいつもアメリカンサイズかよーってことだし、3つめは学会のついでの巡検にちょうど良い距離だからです。

やや、わかりつらいポイント

 へー、アメリカにも列車が走っているんだぁ
 道沿いの露頭を過ぎて左に停めるのですが、Bonny Doonの分かれ道まで行ったら行き過ぎですね。矢印のところに駐車します。  
 その様子を写真で見ればこんなもの。うーん。説明しづらい、、
 で、水たまりのある砂利道に車を停めて、歩いていきます。レールを越えるといよいよ目的の露頭へ。

 さて、巡検に便利その1のサンタクルズのチムニーを見たら、その足でベインストラクチャーとサンドダイクを見に行きましょう。ここに至っては、レンタカーなしには無理です。学会の後にサンフランシスコから1号線で南下する場合は、目印は、、、ちょっと難しいかも(2時間ドライブの後で疲れているだろうし)。

 で、サンタクルズ市のメインストリート、1号線を北にサンフランシスコ、ハーフムーンベイ方面に7〜8マイル(約11から13km)走ります。街を抜けてしばらくは林の中を通りますが、徐々に周囲は開けてきまして、左手には農場、右手には荒野(冬なら!花畑)が広がります。汽車のレールと平行に走っていると緩いカーブの壁に水平な地層の露頭が両脇に見えます。ここは重要な目印です。この壁を抜けたら目的地はもうすぐです。何せ他に目印はないんですから。速度を落として慎重に走ると、左側の汽車のレールに沿うように砂利道がありますので、左折してこの道に入ります。この砂利道は見落としがちですので気をつけましょう。

 ちなみに、右、Bonny Doon RD. という交差点までいったら行き過ぎです。すみやかに戻って下さい。キキキキーッッ って。そんでさっきの砂利道をゆっくり走って、行けるところまで走って駐車します。そこからレールを横断して海岸に降りれる道があるので、坂道を転ばないように下ります。この鉄道はめったに列車は通りませんが、こないだついに遭遇しました! おお。貨物車はゆっくりと、そして延々と走っていきました。

 

 珪質シルトとベインストラクチャー

 この規則正しい黒いスジがベインストラクチャーです。
 地震動によってできるんだそうです。

 海岸に降りると右手には砂浜が広がり左手には壁のような露頭と海食洞があります。正面左手の足下にある泥岩にはたくさんのベインストラクチャーが見られます。ベインストラクチャーは、縦長のS字状の幅数mmの黒い筋の集合体で、地層面に垂直な方向に規則正しく配列しています。この周辺にはサンドダイクを始め多くの脱水構造が見られることから、このベインストラクチャーも脱水構造の一つと考えてしまいますが、ある種の堆積物を振動させると実験的にもベインストラクチャーは作れることから、主に地震動によって形成されるものと考えられています。

 ベインストラクチャーはずらーっときれいに配列してて、この辺一体に普遍的にあるよーな気がしますが、良く見ると特定の層にはなかったり、あるところにはえらく発達してたりします。

 

 サンドダイク、、でかっっ!!

 で、でかっっっ

 ところで、最初に降りてきた道を戻って、台地の上を海の方へ歩いて行きますと、海食洞の上に出れます。ここに登ると、このフィールドの全貌が見渡せます。ベインストラクチャーが発達している露頭。サンドダイクがニョキニョキ生えてる所、と。

 さて、いよいよ海食洞をくぐって向こう側の海岸に出ます。ここは結構、波が来ます(だから海食洞なんだろーが)。タイミングを見計らってとりゃーっと走り抜けます。

 壁のような露頭と砂浜が広がっています。この周辺も上記のチムニーの露頭と同じくSantaCruz Mudstone が分布しており、地層は砂岩優勢でクリノメーターも使えないほど、きわめて水平に近いです。にもかかわらずしばらく歩くと突然垂直な厚砂岩層に出会います。いつのまに地層が立ってしまったのかと離れてみるとこれが巨大砕屑岩脈群であることがわかります。それにしてもデカイですね。人とくらべるとよくわかります。

 このサンドダイクを作った流体は一体どこから来たのでしょう?? 露頭では特に供給源となったような地層はわかりませんでしたが、、、

 にょき、にょき  サンタクルズマッドストーンの段丘とサンドダイク群
  海食洞の上に登って自分の影を写したりして、、はは。 上の写真のアップ。そ、そこにはクライマーがぁぁ(中央ちょい下)
 

 宿情報

 と、言ってもやっぱサンタクルズに宿を取るのがグーでしょう。てなわけで、その1サンタクルズのチムニー編に宿情報がちょっとあるので、そっちを見てね。

四万十帯に便利

巡検に便利

1.チムニーの化石!
サンタクルズ,カリフォルニア州
2.砂ダイクと乱雑堆積物!
室戸市黒耳と行当
3.活メランジュ!
台湾最南端ケンティン
4.夜市!
台湾全土
5.クリープ断層!
ホリスター,カリフォルニア州
6.巨大砂ダイク!
サンタクルズ再びカリフォルニア州
7.世界初!
四万十帯に地震の化石が
8、チェルンプ断層の写真集!
台湾中部
9、四国四万十帯を代表するメランジュ!
高知,横浪
10.しんかい6500に乗りたい!
11.さらし首!
和歌山の混在岩層
12.南海トラフの航海
海底地震計をキャッチせよ

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